第31話 台北空港

台北の場合も、国際線中心と国内線中心と、空港が別にあるし、

国際線中心の方も、今は桃園というが、以前は中正だった。


何しろ、行ったのは一度しかなく、しかも乗り継ぎだったので、よくはわからない。

たぶん「中正」の時だと思う。


フィリピンへの急な出張がどうしても、お盆休みと重なり、フィリピンからの帰国に直行便を確保することができず、台北での乗り換えとなった。


そして、当日、日本は台風に見舞われた。

フィリピンも台北も、何とも無かったのだが、それでも予定よりは出発が遅くなり、台北に着いた時には、夜になっていた。

当時、この空港は24時間ではないので、レストランや売店も店じまいしていた。


しかし、乗り継ぎのカウンターに行ってみると、乗り継ぎの飛行機がまだ来ていない。台風の影響で深夜になるという。


ラウンジで待つにも、店は開いていない。空腹と睡魔で意識がもうろうとしたまま、

飛行機会社からの差し入れを食べ、明け方の飛行機に乗った。


文字通りの「夢のような」体験であった。

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