エントリー・ザ・スマイル(入学・入部) イレブン!

「あ~……ようこそ、ESP部へ」

僕らに加えて何人か入ってしばらくして誰も来なくなったので部長さんの説明が始まる。

ダンボールを運んできた人が部長さんだった。

部長さんは……至って普通。なんか手をかざせばフォースとか使いそうな高尚というか変わった雰囲気を持ってるわけでもない。

他の部員が7人いて並んでるけど、さっきなんか部長さんと話したら5、6人出てってそのまんま……。え……?帰っちゃったの……?


「来てくれてうれしいよ。まぁ……昨日に比べると62人程少ないみたいだけど」

今ここにいるのはひーふー……少なくとも10人以上は新入生がいるから………。……………。……いや、なんか適当な数字言ってない?

「昨日は76人も来てたのか。うへぇ…」シュウが律儀にも数えてる。

「昨日はあの後別館のホールを使ったけど、これなら今日はここで大丈夫そうだね。よし!改めてこんにちは。部長の桜井です。この部ではESP、つまりExtra Sensory Perception・超感覚的知覚を自分自身で見つけてもらい、その能力を伸ばしていこうとする部活です」

………………(゜Д゜)

ESPってそういう略称なんだ、へぇ…。

「部長さん」

「あ、はい」

あ、誰かが手を挙げた。

「超能力とどう違うんですか?」

「あー…えっとね、誤解を招かないように言うと、パイロキネシスやサイコキネシス、エレクトロマスターみたいな何か漫画で出てくるようなのは……その……」

「しません」「しないしないwww」「しないねぇ……」

おぅっと??

「具体的にはその……つまり………」

「勉強をします」「まぁ」「wwやっぱそうだよな」

なんかやたら真面目そうな女性の先輩がキッパリと答えてくれる。


「勉強……」

かっちゃんが重そうにつぶやく。そりゃそうだよね。受験勉強なんて一年近くもけっこういろいろ我慢した先でまたわざわざ勉強なんて……

「そりゃ学生の本分はこれ以上も以下もないけど……」

シュウもぼやいてる。

なんか周りもみんな暗い感じだ…。ちょっと笑顔にしたくてウズウズしちゃう。

「あぁ!勉強って言っても、形としてそこに収まるってだけでとにかく君らの能力を特筆できるレベルにまで上げるってことだから!」

??

まだわかんないな…。

「ここでは皆さんが、1番『勉強』できるスタイルを身につけてもらいます」

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