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藤堂梓音

プロローグ

赤く、赤く、燃えている。

体が真っ赤に燃えている。

彼女にはもう、私が、映らない。

もう、映らない。

だけど私の瞳には映る。私の中には彼女が映る。

私の中にはいつまでも、彼女がいる――

だから、どうか、どうか......。

私たちは、たった、たったふたりだけ......。

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