第62話ジョーカーゲーム
二郎は、白衣を脱いで事務所に向かった。
田島が、タバコを吸って待っていた。
「ドンパチ、金、ねじ伏せるどれだと思います?」
二郎は、田島の正面に座って田島の瞳を見つめた。
「うーん、金…。」
「それが答えですか?」
二郎は、田島の瞳孔が少し開くのを見逃さなかった。
「いや、訂正。ドンパチ、金、ねじ伏せる、どれもしてない。」
田島は、二郎を見つめて手を後ろに組んだ。
「さすが、そうです。何もしてません。」
「じゃあ、こっちから提案しといてくれ。」
田島に耳を貸せと二郎は言って小さな声で伝えた。
「うーん、なかなか面白い案ですね。先方に伝えておきます。」
自宅に帰ると妻の美奈子が食事の支度をしていた。
「お帰りなさい。今日も悪さしてきたの?」
笑ながら美奈子は聞いてくる。
「今日は、してない。ちかいうちにしようかと思ってる。」
「そう、お風呂先に入ってね。」
美奈子は、二郎が通っていたキャバクラのナンバーワンだった。
二郎は、日常生活がまともに出来ずに高級マンションの部屋はゴミだからけだった。
美奈子に金を提示して愛人になってほしいと伝えたが断られ金も愛人にもなりたくない妻になると次の日にギャバクラを辞めて二郎の部屋へと来た。
少し変わっているが賢い女だ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます