得ると失うの狭間に在りしものは
皆麻 兎
世界旅行で得たものは
登場人物紹介
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国立である考古学研究所・日本支部に属する少女。見た目は普通の女の子と変わらないが、実は生まれつき身体の弱い未熟児で生まれ、乳児の時に当時最先端と言われていた臓器補助器となる機械を肺部分に装着された。補助と言っても機械に変わりないので、AIであるサティアはそれをも掌握できる知能を持つ。また、臓器補助器は肺部分以外にも装着されており、両腕と両足にも付け根の部分に埋め込まれている。機械による補助がないと生活できないといっても過言ではない。
性格は明るく、人当りが良い。いろんな人から愛されるタイプ。これまでいくつかの時代で知識を得るために活動してきたので、精神面では非常にタフに見える。しかし、一方でちょっとした恐怖や負の感情に気が付くと、身体に何等かの危険信号を出すほど繊細である。家庭は父子家庭だが、研究者であった父もとある事情で一緒に暮らせなくなり、彼女を自分が属する考古学研究所に預けたとされる。沙智本人は知らないが、現在は行方不明となっている。相棒でもあるサティアとは、姉妹のような関係ではあるが、一方で疎ましく思う部分もあるらしい。
●サペンティアム(年齢不詳)
沙智専用のヴィンクラを媒体に活動するAI(人口知能)。年齢や性別等はないが、話し方や一人称が「あたし」や「私」である事から、“女”というつもりでプログラムされている。身体がない彼女は、ヴィンクラ経由で沙智に自分の言葉を伝えている。当然、彼女以外は聴こえない声だが、ヴィンクラに内蔵されている超小型スピーカーのミュートを外す設定をすれば、周囲の人間に声を伝える事が可能。性格は少し高飛車で態度がでかいが、誰よりも沙智の事を案じている。また、“時空を超える度に沙智の出逢いや感情に関わる記憶を失う”というのは、彼女の仕業でもある。それは沙智が使命を果たす上で良かれと思ってやっている事だが、当の本人がどう思っているかはわからないらしい。あらゆる電子機器を掌握・管理できる程知能が高く、自分が内袍されているヴィンクラはもちろん、沙智の身体に埋め込まれている臓器補助器も掌握し、管理できるようになっている。
☆彼らを取り巻く人々☆
●湯浅庄之助(28)
沙智らの故郷がある西暦2600年代の人間(これを“思去の人間”という)。国立である考古学研究所お抱えの医師であり医療機器エンジニアでもある。そのため、沙智に埋め込まれている臓器補助機のメンテナスを行う等、彼女の主治医といっても過言ではない。性格は優しくて温厚。女性職員の間では人気のようだが、本人にその自覚はない朴念仁。普通の一般家庭で育った人物だが、サティアからは何故か“おぼっちゃま”と呼ばれている。
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庄之助と同じ思去の人間で、考古学研究所の女性所員。庄之助の実の姉だが、数年前に結婚したため、今は夫の姓を名乗っている。考古学に興味関心が強い彼女は研究員として優秀。それもあってか、人間嫌いのサティアが普通に話せる数少ない人間の一人である。性格は裏表がないサバサバした性格。
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