第18話仕事
会社勤めの日々が始まりました。
朝礼で、桜はよく眠っていました。
家から会社まで、遠いので毎朝早起きしなくてはなりません。その上、朝礼で話す上司は話が決して上手くありませんから、桜は体がふらつくのを必死におさえていました。
朝礼が終わる頃になると電話が鳴り出します。
事務員は、これに出なくてはなりません。
「はい。○○会社です」
「いつもの!」
会社のお得意様でした。でも、いつ、どこへ、なにを?
桜にはちっともわかりません。
あたふたしているうちに電話が切れてしまいました。
「何を言っていたか聞いたの?」
先輩の言い方には刺がありました。桜が電話を上手く取れないことは日常的に、それも多々あることなのです。
「すみません」
でも桜には「もう一回言って頂けますか」と聞き返すより、先輩に怒られている方が楽であったのです。
ダメな人という烙印が、桜には押されていました。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます