伽藍堂の頭蓋

伽藍堂がらんどうの頭蓋、


深淵を孕む様な双眸そうぼう


嗚呼、愛しい人、愛しい人、


もう、肉も、皮膚も、毛髪も、


溶けて落ちてしまったけど、


嗚呼、愛しい人、愛しい人、


煙霧の様に、くすんだ乳白色の、


貴方の首を抱きながら、


私は今宵も、夢に沈む。

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