フルムーン

満月の夜に踊り出したら

笑いが止まらない


不思議そうに見ている子供

それから目を合わせないように

手を引き離れる親子


笑いが止まらずに変わっていく


声をあげてはやし立てる若者

レポーター気取りでカメラを向けて


姿がもう人ではなく

獣の耳と牙を持った怪物になって

彼らはやっと理解する


逃げ惑う中に自分を見つめる

自分自身に問いかける

「ーーこのままでいいのか?」


どこで間違えたか

遅すぎる議論を重ねて


最悪な結末に人々は驚く



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る