Run

あなたの背中を追いかける

全速力で


私はそんなに速く走れないの

もう息はあがってる


わかっているくせに

あなたは私と一緒に走る


ふとあなたのペースが落ちる


わざとなんでしょ?


私が追いつく寸前で

ニヤリと笑って加速した


いつの間にか私はおいて行かれている

もうあなたの姿は見えなくなった


ひとりで走る暗い夜道


ゴールは小さな公園

あなたはベンチでケイタイをいじっている


「俺はとっくに着いてたぜ」

いかにもそう言いたげに


立ち上がったあなたの目線は

悔しいけれど私よりも少し高い

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