第4話

今日も忙しい。何時に終わるかなぁ。

煙草吸いたいなー。

「休憩入ってきまーす」


喫煙室について煙草に火をつける。あれ以来、ここにくる度に少し浅川さんに会えることを期待していた。



しばらくすると営業課の人が何人か喫煙室の前を歩いてきた。その中に浅川さんもいて、私に気がつくと微笑んで手を振った。

私はその笑顔を見た瞬間、心臓がキュッとなるのがわかった。


「また会えたね」

「お疲れさまです」

「そんなに堅くならないでさ市川さんって下の名前は?」

「菜月です。市川菜月。」

「じゃあ菜月ちゃんって呼んでいい?私はね浅川愛美っていうの。愛美でいいよ」

「はい、いいですよー。でも浅川さんは先輩なんで愛美さんで」

「なんか照れるね、その呼び方」



ほんっと美人で4期も先輩なのに、なんて気さくな人なんだろう。

これはやばい。

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