人)No.38「帰省ラッシュ」
タイ人ワーカーの多くは、田舎から職を求めて、バンコク市内の会社やバンコク近辺の工業団地やってくる。そんなだから、バンコク市内で仕事を得た場合は、友達や同僚とルームシェアして高い家賃を出来るだけ抑えようとする。またバンコク近郊の工業団地には、単身者用の安いアパートが立ち並び、大手企業などは一括で何十部屋と借り上げたりして、自社のワーカーに無償もしくは安い家賃で貸したりしている。
今でこそ、地方にも割と工場などが進出してバンコクにやってくる若者も少しは減ったのだが、まだまだその数は多い。
そんなですから、日本でいうとこの「盆暮れ、ゴールデンウィーク」なんかの田舎への帰省は一斉で、そりゃまー田舎への幹線道路は大渋滞になります。
日本も高度成長時代の昭和五十年代はじめあたりは、マイカーブームとかで、誰も彼も車欲しがって、みたいな感じだったけど、タイも同じです。
私が来た十年前には新車なんかほとんど走ってなかったのだけど、今じゃ、若いタイ人ワーカーも無理して(高い金利のローン組んで)ピックアップトラックや、小型車なんか買える時代になった(無事にローン完済できるかどうかは別として)んで、正月休み(世界的なNew Year)やソンクラーン休暇(タイ正月)なんかは、そりゃもう大渋滞になる。
タイは南北に長く、バンコクに仕事求めてやってくる者は、北の人間、南の人間、(西地区の人間もいる)それぞれ、幹線道路が伸びてはいるが、田舎に行くほど、細くなり車がピタッと動かなくなるらしい。
ちなみに、大阪〜東京くらいの距離のある田舎に帰る場合だと、夜間高速バスを利用するのだが(それ以外の交通手段は飛行機しかなくて、庶民は乗れない)聞いた範囲の最長時間は三十六時間かかって帰ったって話だ。途中、トイレ休憩もままならず、立ちション、野糞は普通にあるある、話らしい。
そんなこんなで、タイ政府もバンコク〜チェンマイ間を「新幹線」で結びたいって考えてるんだけど、なかなか実現には遠い。中国製の「新幹線」か日本製のそれか、話が行ったり、來り。
ただ、私は、もしこの先まだタイに駐在を続け、晴れて「タイ版新幹線」が開通したとしても、しばらくは様子見で乗らないと思う。
なぜ———、って?
だって、いくら制御システムが日本製でも、それ管理するのタイ人でしょ?
ムリ、ムリ、、、ムリっす(笑)
命が、なんぼあっても足りんわ。
ってことで、年末年始の「帰省ラッシュ」はここ、タイでも風物詩になってて、ニュースで車やバスの大長蛇の列を写しだしている。
その辺は、日本も今でもやってるよね。新幹線の乗車率120%———とか。
こうやって、休暇をまとめて取れるのが一時期に集中するのってアジアだけなんでしょうかね——。
でも、あのニュース映像を見ると、なんか心が浮き立つのは、幾つになっても同じですけどね………。
【駐在員心得】
最近では渋滞緩和のために、帰省シーズンになると、休みをズラして取るようになった。タイ人にとって田舎に帰るシーズンは特別なんで、出来るだけ融通をつけてやりましょう。誰だって、早く田舎のとうちゃん、かぁーちゃん、それに我が子(両親に預けて出稼ぎがほとんど)に会いたいのですから。
んじゃ、今日は、この辺で
|..........λ
by ピエ太
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