俺は平凡に生きたかった。

春野龍助

序章:晨去暮来

皆はこの世界をどう思ってるのだろうか。何も変わらず平和か?逆に変わりすぎて平和を求めている?そもそも皆の


思う世界とは何なのだろうか?宇宙。地球と言う名の星かそれとも・・・・自分の目の前にある全てか。


今から語る物語は、そんな皆の「世界」についての話だ。これを読んで、君も世界についての考え方が変わるかもしれないな。


では、物語の世界へ行こうか。




ピピピッ!ピピピッ!、俺の耳が目覚まし時計のアラーム音をキャッチした。


カチッ。目覚ましを止め、ベッドから起き上がり背伸びをして、台所へ向かった。


食パンを焼いてる間に手や顔を洗い、テレビを付け、ニュースを見る。まぁ朝にやってるのが大体ニュースくらいなものだからだ。


適当にチャンネルを変え、ニュースや天気予報を確認しながら食パンを食べ、歯を磨いた後の身支度は、もはや一人暮らしの俺にとっては当たり前となっていた。


一つ違う事と言えば、今日から学校が変わり、いつもより登校時間が早くなると言う事だ。


何故かと言えば今日から中学から高校へ移り変わり、今日は入学式だからだ。「そろそろ出るか」


そう呟きながら俺は制服に着替え、テレビを消した。 中学の頃ならまだゆっくり出来る時間だが、入学式で遅刻というのは出来ればやりたくないし早く登校しないといけない理由はもう一つある。 


1年生以外の上級生は入学式の準備をしているのだが、その間は教室で待機しなければならないからだ。


教師が教室で色々説明をするみたいだが、何かは知らない。 だが入学式の説明についてでは無いのは確かだ。


何故なら手順が書いてある紙は貰っているし、受験に受かった際、入学式に必要な事が書いてあるプリントは貰っているからだ。 


おそらくは人数確認(欠席してる奴が居ないかどうかの確認)を早く済ませる為であり、説明は学校生活や教師の挨拶だろう。


そんなどうでもいい予想を立て、学校に向かおうとした時だ。 


ピローン♪ 携帯にメールが入った。(誰だこんな時間に)そう思いながら中身を確認すると姉からのようで、自転車に乗る前に読むと以下のような内容だった。


「おはよ♪そう言えば今日は入学式だよね(^v^)


亨ももう高校生かぁ~・・・よしっ!入学する可愛い弟の為に一つアドバイスをしてあげよう!ありがたく思いなさいよ?


亨、あなたの事だからそうせ部活に入らないまま過ごす気でしょうから、姉として一つ言いましょう。 


友達を作りなさい。中学でもそうだったけれど、窓際で外を見てるだけの生活より友達と遊んで笑ったりするほうが楽しいわよ?


それじゃ、そろそろ仕事だからあなたも頑張りなさいな。  姉より」


という長い文章を送ってきたのだ。


「友達作りなんて必要ないだろ・・・」


いや、別にボッチな訳では無い、中学に友人は何人か居るし、この高校に入るのも一人の友人に誘われての事だ。


つまりは、友達と呼べる存在はそいつらだけで良いだろうと言いたい。必要最低限、これが大事だ、量よりも質。


だが逆らえば姉に何されるかわからんし、面倒だからやるしか無いようだ。 


まぁ、何とかなるだろう。俺はそう思いながら自転車に乗り、学校に向かった。


こうして俺の晨去暮来な生活が新しく始まる。

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