トールくんがいないと困る

アイサキトーマ

第1話

くるくると‥揺れて漂うように堕ちていく感覚があった‥。


肉体を持つことはめんどくさいことと向き合わなくてはいけないことだ。そう、先生は言ってた。


めんどくさいって意味がわからなかったけど、そうか、このクラクラする感じ‥これがめんどくさいってヤツか?それとも他のことなのか‥


何かが俺の上に乗ってる


重くて息ができない‥


閉じていたまぶたを開くと‥


目の前に俺の顔に張り付かんばかりの近さで覗き込む赤い2つの濡れた瞳があった


えっ‥何、これ


目覚めたか

赤い瞳が呟いた



これが

俺とトールの出会い

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