ショートショート置き場

空美々猫

お前が子供かよ!

今年もクリスマスが近くなってきた。


サンタ補佐官である俺は、例年の如くサンタクロースのじいさんの家に説得に来ていた。


「なぁじいさん今回も旧式のソリで勘弁してくれよ。頼むよ」


「旧式は性能がのぉ。やはり最新式のものでないと、こっちも仕事に支障が出かねん」


「代わりにトナカイは角の大きいヤツを用意しといたから」


「角!? 角じゃと!! どれくらい大きいんじゃ!?」


「そりゃもう、いつもの倍はあるね」


「コホン……そこまで言うなら乗ってやらんでもないぞ。別に角にはこれーっぽっちも興味無いが、お前さんがそこまで言うならの。熱意に負けたわい。こう見えて懐は深い方なんじゃ。まったくしょうがないのう」

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