中学卒業
ー " 付き合って下さい…っ! " ー
春の知らせが
微かに温かく感じる季節
今日は中学卒業式
…の、 直後 。
毎年の行事でもある
卒業式に告白。
と言うモノ
何度も何度も
聴き飽きた言の葉達が
降ってくる。
ボクも毎年ながら
これに付き合わされているけど。
男の子
女の子
両方から、数えるのも忘れた位には。
ごめん、
正直ウンザリしてるボクがいる。
別に性別の垣根なんて気にしてないよ?
好きな相手なら男女関係なく
恋をする生き物って事は知ってるもの。
そうじゃないんだ
ボクはさ、
こう言う人達の気持ちが理解出来ないから。
と言うか、理由(ワケ)が解らない
好きになった試しが皆無なのもそう
色恋沙汰に興味がナイのもそう
でもその前に
凄く素朴な疑問がある。
何でボク?
今まで一度も話したことない相手に
こんなこと言えるのか
勿論、
"好きなのに言えなかった"
"このチャンスに便乗したかった"
…のは判るよ。
でもなぜボクなんかが、
愛される資格なんてある…?
『そんな、理由を教えて下さい!』
また言わなきゃいけないの…
ボクはゆっくり唇を薄く開き
何人もの人にずっと
繰り返してきた台詞を口にする。
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