第183話史が京都に?(3)
さて、史がコロンビア珈琲を淹れて持ってきた。
史は
「ああ、加奈子ちゃん、カウンターの前じゃなくて、あっちのテーブル席で」
洋子からサヴァランケーキを二つ受取り、コロンビア珈琲と一緒に加奈子を誘導してしまう。
それを見た由紀
「え?何?姉の私をナイガシロにするって、どういうこと?」
「私には聞かせられないヤマシイことがあるっていうの?」
完全に取り残され、ムクレているけれど、自分がテーブル席に一緒に座るのは出遅れ、ためらっている。
洋子もちょっと心配顔。
「うーーー仲良さそうに話しているし・・・何話しているんだろう」
奈津美は、胸を抑えている。
「あの史君と加奈子ちゃんの笑顔は何?心配だよ、いなくなるのかな、これはきっと拉致される」
結衣は、我慢できなくなった。
「私、お水持っていきながら、聞き耳立てる」
それで戻ってきて
「ねえ・・・六条院とか二条院とか言っている」
それを聞いた彩はあせっている。
「うーー・・・源氏談義だ・・・ますます京都だ」
由紀は、我慢ができなくなった。
「洋子さん、私にもサヴァラン、珈琲は自分で淹れます」で、もう強引に加奈子の隣に座ってしまう。
洋子は、少しホッとした。
「さすが、姉の特権だ、でもこれで情報は入る」
奈津美は三人の表情の変化に気付く。
「でも、史君の顔と由紀ちゃんと加奈子ちゃんの顔が笑顔じゃないね」
結衣は少し考えるけれど、よくわからない。
「由紀ちゃんが文句でも言ったのかな、変だなあ」
彩が再度聞き込みをしようと、水を持っていこうとした時に、「異変」が発生した。
加奈子
「史君!こら!」
由紀
「このアホ!」
史は加奈子と由紀の両方から、頭をポカリされて、ムクレている。
一体、史は何を話したのだろうか。
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