第151話女子水泳部取材と史のエロス?(完)
女子水泳部員には大騒ぎされたと言っても、史にはよくわからない。
「そんなね、色が白いとか」
「筋肉がないのは認めるけどさ」
「お肌がなんとかとか、わからないし」
「それでさ、触りたいとか何とか、さっぱりわからないし・・・」
「・・・で、これから、何するの?水着着たから泳ぐ?」
そんな程度で、大騒ぎの女子水泳部員の中に入っていく。
しかし、遠目で見ただけで、あれほどの反応だったのである。
その女子水泳部員の「群れ」に入ると、ますます反応は「過激化」する。
「わーーー!キレイ!」
「筋肉美じゃないけどさ!」
「見ていると、もうね・・・ヨダレ」
「あはは、食べ物じゃないって・・・でも・・・うーん・・・・いいなあ」
「ねえ、少し触ってもいい?」
「しっとりヌメヌメお肌、私も欲しいなあ」
「だってさ、産毛もほとんど無くてさあ」
「うーーードキドキすごい!」
まさに、カタブツの史には、理解できない過激反応である。
「で、キャプテン、僕はこれから何を?」
史は、どうしても話題のムキを変えようと思った。
何しろ、とてもこのままではいられない。
「あ・・・そうだねえ、水着だから泳ぐ?」
そのキャプテン真衣でさえ、顔が真っ赤、声も裏返っている。
「あ・・・はい・・・」
キャプテン真衣の言葉で、サッと、史は女子水泳部員の中から抜け出した。
そして、チョコチョコと準備運動をすると、そのままプールに飛び込む。
その後は、クロール、平泳ぎ、バタフライ、背泳ぎを50メートルずつ泳ぎ切る。
そして、プールから上がると、
「はい!水着ありがとうございました」
「取材もご協力ありがとうございました」
「大会頑張ってください、できるだけいい記事を書きます」
そこまで、一気に話し、さっと更衣室に。
そして制服に着替えなおし、もう一回キチンと
「ありがとうございました!」
もう、脱兎のように。プールから姿を消したのである。
呆れてしまったというか、途中から何もできなかった女子水泳部員たちは、動揺している。
「うーん・・・ちょっと失敗だ」
「一緒に泳ぐべきだった」
「溺れてくれれば、抱きかかえてあがったのに」
「でもさ、泳ぎはきれいだよね、仕込めばいい線いくかも」
「ああ、仕込みたい、マンツーマンがいい」
「でもさ、それより何よりさ、あのシットリヌメヌメ真っ白お肌だよ」
「触りたかったなあ・・・」
「史君って、脱いでもフェロモンすごいねえ」
「いや・・・脱いだから増したのかな」
「プールから上がってきた時なんかさ・・・私全身がドキュンだもの」
まあ、動揺もあるけれど、反応も過激である。
中には
「ねえ、里奈なんかどうでもいいからさ」
「夏休みにね、史君を海に誘おうよ」
「で・・・そこで・・・」
そんな、アブナイ計画まで持ち上がっている。
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