第2話カフェ・ルミエール開店

「へえ・・・カフェ・ルミエール?」

「今日から開店?」

「でも、今日は午前中は貸し切りって書いてあるよ」

「マスターのバーで、昼は喫茶部やるんだって」

「飛び切りのパティシェが店を任されたみたい」

「ああ、知っている、あの超美人若手パティシエの洋子さんだよ、よく雑誌にのっている人」

「へええ・・・確かパリのダロワイヨで修行して賞を取った人だよね」

「それにしても、花がすごいねえ・・・量といい、かなり高い花だよ」

「贈り主も・・・これは摂関家?」

「こっちは、宮内庁だ・・・マジ?」

「あらら・・・神社本庁だってさ」

「へえ・・・この花・・・横浜山下公園前の超有名ホテルからだ・・・」

様々、マスターの店の前は、午前9時の開店前というのに、かなりな人が集まっている。

そして、まず店の前に置かれた花と贈り主の名前で。盛り上がっている。


「それでさ、聞いたんだけど、あの史君が、日曜日だけアルバイトするんだって」

「え?あの組のトラックにひき逃げされたって聞いたけど?」

「ああ、それはマスターが、あちこち声をかけて、組の若い衆は出頭」

「隠そうとした病院長は更迭、同じくウヤムヤにしようとした学園理事長も理事解任」

「組頭も、他の子分に全て見限られて組は消滅・・・これもマスターの関係らしい」

「すっごいねえ・・・マスターって何者?」


いろいろと店の前で話は弾んでいるが、ついに午前9時となった。


店の扉が開き、マスターと史が店の中から出てきた。


「おはようございます!」

「カフェ・ルミエールへようこそ!本日開店です」

史が、みんなの前でご挨拶、マスターはニッコリと笑っている。




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