第5話 呑み込む

喉がかわいてきた。

でも、水を摂っても意味がない。

だって、僕たちはもう、ここにはいないから。

誰に見つけられるでもなく、ただ座って。

魚くんは、泳いでいるから。

知っているのは、そのことだけ。

あとは、水の中。

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