指編小説
細葉 砂
かくれんぼ
どのくらい経っただろうか。遊び始めた頃はまだ空は青かったのに、いつの間にか雲は紅く染まり、東の空は光を吸い込み始めていた。それでも私は、錆び付いたコンテナの薄暗い物陰に息を潜め続ける。思えば昔から私は隠れるのが得意で、見つけてもらうのはいつも最後だった。
君は、まだ、来ない。
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