第3話 この文章をおかしいと思わない人と友達になりたいとは思わない

これは陰口だ。それも他所の作品についての。

正直、陰口というのは好きじゃないが、でもどうにも書きたくてしょうがないから書く。

そのために用意した所だし。


前提1:文章の巧拙と作品の面白さは連動しない。

これは真理だと信じる。ド下手としか思えない文章、文法的にも表現的にも間違いだらけでも、読んでて引き込まれる面白い作品はある。その場合、面白さの方が重要だ。文法的間違いだの表現の間違いだのは、校正すれば済む話だ。そんなのは、特に書籍化する場合は編集者の仕事だ。


前提2:書籍化作家だからといって文章が上手いとは限らない。

前提1からすると、これはおかしいことではない。間違いだらけでも、作品として面白くて、支持する読者がたくさんいれば、それは書籍化する価値があるのだ。


前提3:別に嫌いな作家ではない。ただし特に好きでもない。

特に好きというわけではないが、「なろう」で作品を見かけて「面白い」と思ってずっと読み続けている。しかも、特に文章が下手だと思ったことはない。

ただし、誤字報告するほど好きな作家でも、気にかけている作家でもない。


前提4:実力者である

そして、3作品も書籍化されているのだから、間違いなく実力者だ。1作品ならフロックということもあるが、3作品が書籍化されているのに実力がないということはあり得ない。


前提5:ギャグとして笑わそうとして書いている文章ではない

冒頭文なので、ここの部分の前は無いが、この後の部分を読んだ限りでは、意図してギャグとして笑いを取りに行った文章ではない。


これらの前提を理解した上で、この文章を見てくれ。それだけの実力のある作家様が書いた、書籍化長編小説の某話の冒頭部分だ。

以下引用。


> 昨日の会談の翌日。


なるほど、確かに文法的には別に何も間違えてはいないだろう。


だけど、私はこの文章をおかしいと思わない人と友達になりたいとは思わない。


※前提5を追記しました。2017/8/20 1:33修正

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