第497話人の心と鏡
人の心は、鏡のようなもの。
きれいなものを映すと、それが映される。
汚いものを映すと、そのまま汚いものが映る。
かといって、映るものが異なるだけであって、心そのものが異なるわけではない。
般若心経では、これを不増不減と説く。
さて、物事に執着すれば、必ず心の鏡は冷静さを欠き、曇ることになる。
その曇りから、真実を見抜けなくなり(見られなくなり)、迷いの世界に引きずり込まれることになる。
一服して、落ち着いて、まずは冷静さを取り戻す。
これも、禅の教えのひとつと思う。
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