第445話石仏の話(56)
石仏として、千手観音を彫るなど、特に過去においては、至難の技だったと思う。
最近は、機械彫りが多く、やがては3Dを駆使した千手観音も作られると思う。
手彫りであろうと、機械彫りであろうと、観音様には変わりがない。
変わるのは、その観音様を見る人の心。
無骨な観音様ではあるけれど、人の汗と労苦、拝み続けた人の心まで思って拝むか、
きちんと造形された観音様を良しとするか。
「両方とも、わが身、どちらも良し」とするのが、観音様の心と考えている。
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