第6話空っぽ

達磨大師と梁の国王武帝との会話。

武帝は多数の寺を造り、経典を書写、僧侶を育成し、多大に仏法に貢献したという自負を持っていた。


武帝:私は今まで、懸命に仏法に貢献してきた。この私に功徳はあるのか。


達磨:そんなものは何もない。


武帝:そんなことがあるか!それなら仏法の真理とは何だ!


達磨:空っぽだ、真理なんてない。


武帝:空っぽで何もないと言うのなら、お前は何だ!


達磨:知らぬ


達磨は、この会話の後、梁の国を去り、少林寺にこもったと言われている。



この会話に、全てを吹き払う爽やかさを感じた時、禅の神髄が見えて来る。



  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る