問い弔い

 何故、どうして、あの子が。

 ああ、神様。私が何か罪を犯しましたか。それともあの子が罪だと言うのですか。

 何も犯してないと言うのなら、何の罪も無いと言うのなら何故。何故、あの子をあのような姿に創ったのですか。

 ようやく生まれてきてくれた愛し子は、まだ何もその目に映してはいないのに。まだ何もその小さな手で触れてはいないのに。

 故郷の空気も吸わぬまま、哀しみだけをこの世に残して消えてしまうなんて。

 ああ、愛しい子。アナタはそのたった一つの瞳に何も映せないまま神の御許へ逝ってしまう。

 ねぇ、愛しい子。アナタの声が聞きたかった。「おかあさん」の一言が聞きたかった。

 私の大切な愛しい子。

「きちんと産んであげられなくて、ごめんなさいね」

 おやすみなさい。愛しき小さな嬰児よ。

 残酷な神様からアナタを守れなかった母をどうか許して。


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