【ジューンブライド・コンプレックス】
湿っぽい雨の午後には思い出す。
あの娘が特別憎らしかったとかではないけれど、いつまで経っても幸せというものの尻尾すら見つけられない自分に腹が立って。
心からじゃない祝いの言葉と共にへらへら笑ったことを思い出しては鬱屈とした。
こんな日にはきっと、むかつく隣人が顔を出すだろうから、二日目のくたびれたサラダでも投げつけてやりたい気持ちだ。
≫一応『6月の午後』と対のような感じ。
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