五寿司ソロッテ。
水菜月
kappa
おれ、河童。
え、よめねーって? ああ、確かにまだ嫁は……。
じゃなくて「かっぱ」って読むの!
伝説の色男五人衆の一人、イェイ、グリーンだよ。
頭の上に皿がのってて、時々やかんで水いれてもらうんだ。
干からびるとパワー落ちちゃうからな。
今日はじめて、五人
めっちゃぐるぐる回ってるわけ!
入るなりさ、なんか親近感わく奴ら、いねー?
🍣
おい、レッド。あのマグロっての、おまえっぽいな。
どうやら ここでもリーダー格らしいぜ。
青っぽく光ってるいぶし銀の男前がいるんだよ。
鯖の押し寿司だってよ。魚へんにブルーだよ、一押しキャラかよっ。
お、なんだよ、このちょっとお色気かましてる添えもんは。
が、ガリ? ガールのことか? うちのピンクは男の娘だが。
おっと、このおふとんみたいな 黄色いのはなんだろう。
ああ、イエロー。なんだか昼寝したくなるな。
たまごやきだって。やさしい名前だ。
イエロー、待て、無理だ、その注文はっ。
さすがに寿司屋にカレーはないだろっ?
え? ある? 新作カレー巻き?
どんな寿司屋だよ。匂いしちまうだろ。
🍣
ところでさ、この超シンプルな緑の巻きもの、なんだ?
シュッとしてカッコよくね? でも、あんまりみんな取らねーな。
すいやせん、これ、なんて名前っすか?
え、かっぱ巻きっ? おれ、巻かれちまったよ、おい。
みんな食えよー、と強制的に五つとって配る。
いいな、この歯ごたえ、最高ー。
キューリっていう 緑の棒みたいのが巻かれてるんだよ。
なんでおれの好物だって バレたかなー?
え、世間の常識? あ、っそう? へぇー。
夏の川遊びにもさ、水分補給にもってこい、うまいんだぜっ。
魚ばっか食ってないで、野菜も大事だろ? だから必要なんだよ。
お、こっちは白胡麻もはいってるぜ、うめぇ。食え食えー。
ちぇっ、また女の子に声かけられるのは、レッドとブルーか。
イエローは食い気ばっかりだしな。ピンクは我が道だよな。
地味とか言ってんじゃねーよ。グリーン好きの女いたら声かけろよー。
おれ、かっぱ。
今後ともよろしくっ! ピース。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます