光の器

 ゆっくりゆっくり朝日が昇りまた今日が始まる

 時計のいらない朝に眺めるだけの窓の外

 世界のリズムで体内時計を合わせます


 この太古からの繰り返し

 毎日毎日飽きもせず

 生き物は産まれたり死んだりを繰り返す


 目を閉じて産まれ

 目を開いて生き

 目を閉じて逝く


 生き物はこの世界を動き回るだけなんだね

 散々動き回って 許されるだけ

 そしてまた元の何処かへ還っていく


 人が作ったものにさへたましひが宿るのなら

 あの海や山も立派に生きているのだろう

 全ての形あるものに等しく満たされる


 光の産声で世界が始まって

 全ての準備が整って

 繰り返されていく永遠のドラマ

 光と闇のシーソーゲーム


 カタチが産まれてたましひが宿り

 たましひを失ってカタチが崩れるのなら

 きっとこの大気一杯にそれは満ちている


 さあ 小高い丘を駆け下りていこう

 自分を動かす体に宿る透明な何かに

 少しでも多くこの世界を味わってもらうために

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