after第25話 ゴンザレス太郎vs超合金ダマ

「こ…こんな…ありえない」


ダマは自身の体に残るダメージを認識して驚いていた。

ダメージ量的には大したことは無いのだが、それでもダメージを受けたという事実が問題だったのだ。

ゴンザレス太郎を睨めつけて怒りを露にするが次の瞬間その姿が消えた?!


「ほげっ?!」


左頬を殴られて切り揉み状態で吹っ飛ぶダマ!

なんとか着地に成功するが…


「な…なんなんだその早さと力は?!」


ダマにはゴンザレス太郎の動きが見えなかった。

事前に同じくステータスがカンストしているサラとフーカの動きは見切れたのにも関わらずまるで見えなかったのだ。


「限界なんてとっくに超えてるよ!」


後頭部を殴り付けられ地面の砂に顔面から突っ込むダマ!

飛び上がって脱出し叫ぶ!


「この最強のボディが何故だ!オリハルコンとアダマンタイトとヒイロイカネを合成して生み出した究極の金属だぞ?!」

「傾斜機能材料…だろ?」

「なっ…」


※傾斜機能材料:無重力空間で比重等の違う本来は混ざらない物質を混ぜ合わせて作り出した新しい物質、金属に限って言えば超合金とも言われることがある。


「なん…なんなんだお前は?!」

「通りすがりの単なる史上最強さ」


再び殴り付けられ吹き飛ばされるダマ!

しかし、不適な笑いをこぼしながら立ち上がる。


「ふふふ…なるほどなるほど…分かったぞ。お前ユニークスキル『能力全強化』を付けているんだな」

「正解だ。だけど分かってもどうしようも無いのが純粋な強さってやつさ」


そう、ゴンザレス太郎は『スキル自由選択』でシズクのユニークスキル『能力全強化』を付けていた。

これは全能力が1.2倍になるユニークスキルで理論値の攻撃力10000が12000になっていた為ダマの装甲を貫いてダメージを与えていたのだ。


「オラッ!」

「がっ?!」


ゴンザレス太郎に殴り飛ばされて何十回と地面を転がるダマ。

だがその顔には余裕の笑みが浮かび上がっていた。


「ゴンザレス太郎、お前の敗けだ。」

「何を言ってるのかな?」


そう告げるダマは立ち上がり殴られた箇所を見せる。

その部分の凹みがみるみる元に戻り何事も無かったかのように直った。


「私の体に使用したヒイロイカネの成分が故障箇所を自己治癒しているのさ、そしてお前は人間だ。徐々に疲れいつかは私に捕まりそして怪我を負って呪われる、お前に勝ち目はない!」


ダマがそう告げ広範囲攻撃を防ぐ為にフーカの近くに移動する。

そして、サラが後ろからゴンザレス太郎を羽交い締めにする?!


「もらったぁー!」


ダマが鋭い突きをゴンザレス太郎に向かって放つ!

だがゴンザレス太郎はサラごとジャンプしてダマの頭部を蹴って着地する。

空中でサラをお姫様抱っこの姿勢に移行させるのも忘れない紳士ぶりで!


「さて、後15発だ!」


ゴンザレス太郎のその言葉に威圧を感じダマは一歩後ろへ下がるのであった。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る