第69話 ゴンザレス太郎への信頼

「あそこです!」


ゴンザレス太郎が指を指したのはかつてストーンブレイクで穴を開けてこもってレベル上げ代行を行った部分であった。

ジルとフーカが先行し穴の奥を更に広げる!

ジルが穴を魔法『ストーンブレイク』で更に奥へと広げフーカがそれを守るのだ。


そして、マコトとサリアが近くの魔物を倒して戦鬼の足止めを行いメールの結界で安全を確保してゴンザレス太郎が結界内でプロアクションマジリプレイを発動しコードを入力していく!


「OKよ!」

「こっちもだ!」


ジルの声が響き続いてゴンザレス太郎の声も聞こえ一同は以前と同じように穴の中へ逃げ込む!


戦鬼の長い腕が届かないくらい深く掘られた穴の中へ全員が飛び込んだのを確認してサリアのスキルとジルの魔法が飛び交う!


「飛べ!セーブラック!」

「スパイダーライトニング!」


敵味方関係なく空気中をランダムに電気が走るこの使い所が難しい魔法を使い戦鬼の餌となる魔物を量産して時間を稼ぐ!

それをサリアの魔法で幸運の高くなったサリアが放つことで全て前方に飛びあちこちで魔物の姿焼きが出来上がる。


「全属性障壁展開!物理半減障壁展開!多重結界障壁展開!」


それはデニムが得意とするサラが襲ってきた時に使われた多重結界!

メールはあの時見たそれを再現したのだ!

既にメールもデニムを遥かに超えるレベルに達しており展開された密集したその結界は見た目は薄いが500を超えていた!


「よし!この隙に!」

「こっちも良いわよ!」


マコトの合図でゴンザレス太郎を寝かし付ける準備の整ったフーカとジル!

ゴンザレス太郎が視線をやると…

ジルが魔法で豪華なベットを作り上げていた。


「ってなにやってんの?!」

「快適な睡眠は快適なベットから…私が頼んだ」


枕と思われる部分にはフーカが座って膝枕が高くなり過ぎないように出来上がってる…


「さぁおいでタツヤ」


もう慣れた光景なのか4人も親指を立ててサムズアップしている。

ゴンザレス太郎に任せれば上手くいくと確信し安心しきってる仲間に囲まれゴンザレス太郎…


(俺、いける『かも』って言った筈なのに…)


緊迫していた筈なのにゴンザレス太郎の一言で場の空気は一気に緩み少し悩みながらこの状況を打破するためにゴンザレス太郎はフーカの柔らかい膝枕で眠るのであった。

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