事件当日

あかり「こちらあかり、異常なし。」


たまねぎ「こちらたまねぎ、こちらも異常なし。」


かずき「了解。全員そのまま待機。」


あかり・たまねぎ「ラジャ―」


ジョージョ探索チーム「みらい」はRe-17のいる電車に乗って、各自定位置についている


あかり「ちょっと人が多くて動きづらいね。」


たまねぎ「今は出勤時間だから仕方ないよ。あと少ししたらすいてくるよ。」


あかり「ラジャ」



Re-17「ジョ~」


Re-17は人混みかき分け、ドアの横の座席に座っている一人の男性に近づく


Re-17「ジョージョ」


若そうな男性「ん?」


Re-17「ジョ―ジョ」


若そうな男性「・・もしかして君、噂の"ペンギン"?」


Re-17「ジョ?」


若そうな男性「うわ、。ほんとに来るんだ」


Re-17「ジョージョ」


若そうな男性「わかってるよ。今日の俺のファッションに関心があるんだろ?」


Re-17「ジョージョ」



あかり「こちらあかり、かずきくんなんか男の人としゃべってるよ。」


かずき「・・様子を見よう。」


あかり「ラジャ」



若そうな男性「今日のファッションはそうだな。アジアンテイストかな」


Re-17「ジョ―」


若そうな男性「まず下はアジアンテイストなふわっとした黒いパンツな。これ今日のメインな。これをベースに全体をコーデしていくわけだ」


Re-17「ジョージョ」


若そうな男性「靴は茶色の厚手のサンダルだろ。別にブランドものじゃなくてもいい。似たようなものだから。ほんとはもっとシンプルなサンダルの方が全体が軽くていいんだけど、怪我しやすいからな。上はVネックの白Tな。これに関してはクルーネックとかダメな。このコーデはVネックじゃないとバランスがおかしくなる。あとは全体的にアジアンでいきたいから、こうやって右にいくつかブレスレットつけて、左はシンプルな腕時計。ネックレスがちょっとポイントで長いのと短いのを種類違いで二つつけるんだ。このコーデだとこんな感じでアクセサリーがないとまるでダメになる」


Re-17「ジョ―」


若そうな男性「あとパンツがふわっとしてて下の横のとこが縦に切れてるだろ?だから足首がちらっと見えるから左足にこれもアジアンなアクセサリーな」


Re-17「ジョージョ」


若そうな男性「靴は暑いのが気にならないなら黒のコンバースでもいいな。あえてパンツと同じ色にするんだ。でも夏はやっぱサンダルだな。靴だと雰囲気が重くなるもんな」


Re-17「ジョージョ」


若い男性「ちなみにこのパンツ女もんだから」


Re-17「ジョ―」


若そうな男性「腰ひもが表に垂れてるだろ?広めのストライプでおしゃれなカラーリングになってるから横にズラして蝶々結びしたらTシャツの下からそのストライプが見えるように垂らすのもポイントだな。紐っていうかリボンっていうのかな」


Re-17「ジョ―」


若そうな男性「もし春とか秋なら首と腕のアクセサリーは外して、アディダスのネイビーのジャージ羽織るかな。靴は黒のコンバースね。この場合マッドなシューズがいいんだよ。あ、首の方は短い方だけ外す感じで。ジャージのファスナーは閉めない。閉めたら終わりだから。この時はクルーネックね。ロンTでもいいけど。あと無地。これにプリントTシャツとかは論外だから」


Re-17「ジョ―」


若そうな男性「春秋だと靴下は結構悩むな。まぁいいやそれは。そうするとさ、上がスポーティで、ネックレスと下がアジアンだろ?これで下北沢感出るんじゃないかな?この格好で六本木には行けないな」


Re-17「ジョ―ジョ」


若そうな男性「とにかく全体のバランス。あえてさっき言ったようにバランスを崩してバランスをとるってのもあるから。最近の女の子はそれよくやってるだろ?」


Re-17「ジョ―ジョ」


若そうな男性「わかるか、さすがだな。まぁ俺は女の子にはアンバランスの美よりもバランスの美のあるコーデにしてもらいたいけどな。女の子のファッションの幅はかなり増えてきてるよな。似た感じの人もよくは見るけどさ。あれはもう流行りだな」


Re-17「ジョ―」


若そうな男性「大学とか行ってみるといいよ。多種多様なファッションが見れるぞ。アルバイトでお金も入るからいろいろやりだすんだよな。で、だんだんそこからスタイルが固まってくんだけどな」


Re-17「ジョージョ」


若そうな男性「面白い質問してやろうか?」


Re-17「ジョ」


若そうな男性「中学生とか高校生いるだろ?」


Re-17「ジョージョ」


若そうな男性「彼らと2歳か3歳かの子供、どっちがファッションセンスあると思う?」


Re-17「ジョー、、、」


若そうな男性「圧倒的に小さな子供なんだよな」


Re-17「ジョー」


若そうな男性「それはな、その子供のファッションをコーディネートしてるのはその子の親だからなんだよ。中坊とかはもう自分でコーディネートするだろ?時代的にファッションセンスのいい子供も服も増えてるけどさ、それでも中坊の考えるコーデなんてたかが知れてんだよ、発展途上もいいところ。それだけが理由じゃないけどな。でも制服コーデはイカしてるよな。あれはセンスいいな。制服というベースは決まってるからコーデがしやすいもんな。な、タメになったか?」


Re-17「ジョーージョ」



かずき「こちらかずき、何か異変は?」


あかり「こちらあかり、特に異変はありません」


たまねぎ「こちらたまねぎ、同じく」


あかり「ん?まって、なんか変だな」


かずき「どうしたの?」


あかり「男の人が"ターゲット"と一緒にドアの前に向かってるよ!」


かずき「この駅で降りるのかもしれない!」


駅のホームで電車のドアが開き、誰も降りずに人が押し寄せてくる


あかり・たまねぎ「あ!」


かずきだけが電車から降り、あかりとたまねぎは電車から降りることができずそのまま次の駅に行ってしまう


かずき「・・あかりちゃん!たまねぎくん!僕一人で追いかける!二人は警察に!!」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る