その頃、

" "「以上がこれまでの調査でわかったことです」


" "「彼らが個体ごとに行動範囲が違うのはよく分かった。彼らがどういった目的でどこから来たかはまだ分からないか」


" "「彼らの行動を見ていると×〇町であらゆることを調査しているように見えます。時折×○町を出ることもあります」


" "「地球という星を調査しに来ているように聞こえるが」


" "「はい、その通りです。彼らは地球を調査していると思います」


" "「なんのために?」


" "「それは、分かりません。今はあらゆる可能性を考えた方がよいかもしれません」


" "「つまり、悪いケースもあり得ると?」


" "「はい。映画のような話ですが、地球以外の星から地球を侵略しに来ているケースも想定すべきだと思います」


" "「ん~、さすがに話が飛びすぎているようにも感じるが、、機械工学の観点からは?」


" "「はい、少しだけ彼らのカラダを調べました。彼らは地球のあらゆるシステムに順応できるように造られていました。最悪のケースという話が挙がったので、一つここで警笛を鳴らしておきたいことが」


" "「なんだ」


" "「彼らの体内に自爆装置が取り付けられていました」


" "「自爆装置!?」


" "「はい。いつどんな時にそれが使用されるのかが分からない以上、いざ解体を行う時に解体の制限が発生します」


" "「"ペンギン"を地球に送った≪≪誰か≫≫が我々に情報が洩れることを懸念しているということか?」


" "「いえ、まだ確証はありません」


" "「ん~、、生物学の観点からは?」


一樹「私も"ペンギン"のカラダを調べる時に立ち会いましたが彼らはロボットでありながら体内の構成は生物のそれに近いです。ご周知の通り個性もあり、感情も持ち合わせています。"ペンギン"として見るのであればその動きはまさにペンギンです。明らかに違うのは鳴き声くらいです」


" "「ペンギンね、我々人間の警戒心を想定しているんだろうか。今のところ彼らが問題を起こしたという知らせはない。もう少し様子を見よう。その間全員それぞれの調査を続けてくれ。自爆装置の件は一応念頭に置いておいてくれ。もちろん口外無用だ」


会議室から去っていくペンギン調査団の面々


一樹「団長」


団長「ん?」


一樹「あの、今度"ペンギン"を飼っている人の家を訪問する話がありましたよね?」


団長「あぁ、それが?」


一樹「私に行かせてくれませんか?」


団長「ん、なぜだ?」


一樹「その人知ってる人なんです」


団長「・・・わかった。岬君と行ってくれ」


一樹「はい、ありがとうございます」


団長「私情はあまりはさむなよ」


一樹「はい」

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