第16話 モグラ2
俺たちは、モグラ洞窟の臭いキノコを除去するために、はじまりの洞窟の突き当りだった所までやってきた。そこには、モグラ親分が倒れていた。ラファ子が光の魔法陣を描く。
「元気になあれ! 元気になあれ! キャハ!」
モグラ親分に回復魔法がかけられる。体が光、傷が治っていく。そして、目を覚ました。
「あれ!? ここは!?」
「もう大丈夫ですよ。」
「ギャア!? 天使!?」
天使に怯えるモグラ親分だった。
「親分!」
「おまえは子分!? どうして天使たちと一緒に!?」
「実は、かくかくしかじか・・・。」
モグラ子分が親分に事情を話した。
「なんだって!? モグちゃんがキノコの除去に向かったって!?」
「そんなに驚いて、どうした?」
「中には、凶暴なキノコのモンスターもいて、危険なんだ!」
モグラ洞窟は、キノコモンスターに占領されたみたいだ。
「それは大変だ!」
「本当に大変だ!」
「今夜は、キノコ鍋で決まりだな・・・毒キノコが入っていないといいけど。」
「ウリ子が全部、焼き尽くしてくれていればいいけど。」
「ミカ子が食べまくって、動けなくなればいいのに。」
「そしたら平和だね。」
「え?」
これでも天使である。天使たちの心配は、キノコのモンスターに苦戦するというのではなく、今夜の夕食が、毒キノコにならないかが、心配だった。
「デビちゃん、たまにこいつらを天使と思わない時があるよね?」
「天使こそ、悪魔です・・・。」
ちなみに正義の使いさまは、小悪魔です。
「じゃあ、行こうか。モグラたち、案内よろしく。」
「はい、わかりました。」
「わ~い! ピクニック!」
天使さま一行は、モグラ洞窟へ入って行った。
「デビちゃん、俺たちって、忘れられているよね?」
「天使の個性が強すぎるんです・・・。」
マイペースな天使は、マジ悪魔だった。
つづく。
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