坂の上の雲に学ぶ

街の古本屋さんで

あの名作「坂の上の雲」の

全巻セットが売られていた。


しかも文庫本ではなく単行本。


これは値打ちものだとばかりに

近寄って値段を見てみると

なんと全巻セットでたったの650円だった。


新品であれば、650円では1冊すら買えない。


その本の中身がどんなに優れていても

誰かの手に渡った途端に、その本の価値は

ぐっと下がってしまう。


新車で買った車も同じく、納車した瞬間に

その価値は数十万円、あるいは百万円単位で下がってしまう。


もちろん市場価値が下がってしまうと分かっていても

自分にとってずっと価値があるものもある。


そのようなものばかりに囲まれて生活をすれば

きっと幸せなのだろうなと思いつつも

ふらっと立ち寄ったコンビニで

今日も、数日後には自分にとって価値がなくなってしまう雑誌を

つい買ってしまった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る