第2話

どうもこんにちは。

隣に引っ越してきた岡本三郎と申します。

これからどうぞ宜しくお願い致します。


朝からやたら丁寧なあいさつをされて、

頭の中が上手く整理できず、良くわからない返答をしてしまった。

粗品?というのが合っているかわからないが、白い箱の中にはタオルが入っていた。


突然の訪問者が帰ったところで頭を整理すると、

どうも老人が隣に引っ越してきたらしい

ここは学生マンションのはずなのだけれども。

細かいことは気にしない主義だから、まぁいいが


「君は何の本を読むのかね」

急に話しかけられて驚いた。

顔を見ると昨日の老人だった。

家の近くのコンビニで偶然居合わせて、スルーしようと思ったのだが

話しかけられてしまった。

なんというコミュ力だ。

昔の人は積極的だな。


思っていたよりもずっと楽しく会話することができた。

分かったことは3つ。

⑴大家さんと同級生

⑵75歳

⑶読書家

話しが弾んだ気がするが、まとめると内容はこれだけか。


本は面白いよ

初めの質問に上手に答えられないでいると、優しくそう言ってくれた。

俺もとっさにYoutubeは面白いよと言い返してしまった。


この日からなぜか会うたびにお互いの趣味をアピールするようになっていった。

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