9月30日 交通事故死ゼロを目指す日
やあやあ諸君。
私の名はいずく。いずくかけると申す者だ。
諸君らは今日と言う日を如何にお過ごしだろうか。日々は刻一刻と進む二十四時間の連鎖であるが、それは円環ではなく螺旋であり、繰り返しではなく積み重ねである。だがしかし、中にはどうもそれを理解していない者が多い。
私の話を聞き入れ、今日と呼ばれる日が先人達が積み重ねた如何なる日なのかを知らば、諸君らの過ごす毎日にも色が付くのやも知れぬ。
本日2017年9月30日は「交通事故死ゼロを目指す日」である。
交通事故死ゼロを目指す日は、日本政府が「生活安心プロジェクト」の一環として2008年から実施している一日である。1年に3回あり、2月20日と、春・秋の全国交通安全運動の期間中の4月10日・9月30日。
わかっていてもこの時期に警察に注意される人が多い。あるいは一時不停止、あるいはスピード違反、あるいは飲酒運転。一瞬の油断が罰金を生むわけだが、それでも人をはねるような事と比べるとかわいい出費だろう。
それでも悔しさが抑えきれない気持ちもわからんでもない。私も何度か手痛い出費を繰り返してきたわけだが、一番悔しいのは自分だけが明らかに運が悪いと感じた時だ。
例えば町中で、左に郵便局、その前に車が何台も路駐してあった。私もその後ろに停め、十分程度車を離れた隙に私だけが違法駐車としてステッカーを張られていた事がある。他の車は監視員が訪れた際に運よく帰ってきたか、または停めるところで難を逃れていた。全く同じところに停めていたにも関わらず私だけが罰金を支払う。これは実際にあった話である。
違反を減らすための交通安全週間は、なぜか違反者が続出する。当然でありながら、なにかおかしいような気もしないでもない。ご安全に。
今日は交通事故死ゼロを目指す日。特別な一日である。
我々は本日を祝福し、過ごさねばならないだろう。
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