9月5日 国民栄誉賞の日
やあやあ諸君。
私の名はいずく。いずくかけると申す者だ。
諸君らは今日と言う日を如何にお過ごしだろうか。日々は刻一刻と進む二十四時間の連鎖であるが、それは円環ではなく螺旋であり、繰り返しではなく積み重ねである。だがしかし、中にはどうもそれを理解していない者が多い。
私の話を聞き入れ、今日と呼ばれる日が先人達が積み重ねた如何なる日なのかを知らば、諸君らの過ごす毎日にも色が付くのやも知れぬ。
さて、本日2017年9月5日は「国民栄誉賞の日」である。
国民栄誉賞の日は1977年のこの日、2日前の9月3日に通算ホームラン数の世界最高記録を作った王貞治が、日本初の国民栄誉賞を受賞した事を記念し作られた一日である。前人未到の偉業を成し遂げ、多くの国民から敬愛され、夢と希望を与えた人に贈られる賞として、国民栄誉賞は幅広く知られる事となった。
国民栄誉賞はこれまでに23人と1団体が受賞している。俳優、冒険家、柔道選手、映画監督、力士。一団体とはなでしこジャパンだ。
ここで一つクイズを出そう。国民栄誉賞を受賞した初のレスリング選手と言えば吉田沙保里であるが、ただ一人の漫画家は一体誰でしょう。
チッチッチッチッチッチ チーン
多くの諸君は手塚治虫を連想したのではないだろうか。正解は長谷川町子である。名前を聞いてもピンと来ない人が多いかもしれない。彼女の受賞は1992年。没後もその作品は毎週日曜日に放送されている。そう、サザエさんの原作者だ。
第二次世界大戦後の日本社会に潤いと安らぎを与えたとして彼女は受賞したが、それならば私も次回作は世界平和をテーマにした小説でも書いてみようかな、と考えてしまった一日である。
今日は国民栄誉賞の日。特別な一日である。
我々は本日を祝福し、過ごさねばならないだろう。
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