第610話文ことばなめき人こそ(1)

清少納言先生:今日は言葉遣いについてのお話です。

舞夢    :了解しました。訳をしてみます。


手紙文の言葉遣いにおいて、礼儀をわきまえることができない人は、全く不愉快に思うのです。

世間というものを簡単に考えて、我がままに書き散らしている言葉遣いは、憎らしいとしか言いようがありません。

どうでもよい身分の人の手紙の文に、へりくだり過ぎた言葉を遣うのも、やはり感心できません。

ただ、そういう不躾な言葉遣いの文面の手紙を受け取った場合は、自分の場合と同様に、他人が受け取った場合でも、それを差し出した人には良い感情を持つことはできません。


清少納言先生:はい、そこまで。

舞夢    :やはり手紙文には、慎重さが必要と思います。

清少納言先生:簡単なやり取りであっても、自らの立場と相手の立場を、よくわきまえないと、恥ずかしいだけではなく、嫌われる原因にもなるのです。



※文ことばなめき人こそ(2)に続く。




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