第4話

祖父が死んだ



知らせが来てから、30分も経っていない。


祖母が、祖父の横に腰掛けて、


「じぃたん。じぃたん。」


と涙声で囁く。


叔母は目を腫らして、見守る。


「よく頑張ったよ。私達が着くまでちゃんと待ってたし。本当、奇跡だよ」


父も無言で立っている。


既に泣いている母が入ってくる。祖父を見て、泣き崩れる。



近親者が死ぬのは初めてだ。


震えが止まらない。


怖い。


初めて、「死」というものを感じた瞬間だった。

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