　清水寺に着いた一行は、まず清水の舞台で有名な本堂を見学した。

「高いね……」

　下を見て、琴美はゾッとした。

　高所恐怖症なのだ。

「本当だね～」

「本当」

　それに対して音羽と羽音は特に動揺する様子も見せずに下を覗き込む。

　その後、四人は音羽の滝へ向かう。

「音羽ちゃんと同じ名前だ！」

　修学旅行のしおりを見て、琴美は驚いた。

「読み方～、違うけどね～」

　音羽は、おとは（・）。それに対してここはおとわ（・）、だ。

「清水寺の山号が音羽なのだ」

　ここでも薫が真顔で補足する。

「ふーん」

　山号の意味が今イチよくわからないが、とりあえず頷く琴美だった。

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