【エロ乙女】

「おっぱいって言えば~……」

 言うな、という羽音のツッコミを無視して、音羽は琴美の胸をマジマジと見た。

「琴美ちゃんって、おっぱい~、大きいよね~」

「そ、そんな事無いよぉ」

 Fぐらいありそ~、という音羽の言葉を、琴美は頬を染めながら恥ずかしそうに否定する。

「そんな事あるよ~。ねぇ、琴美ちゃん~……」

 それをさらに否定してから、音羽は琴美の見詰めるとにっこり微笑んだ。

「触っていい~?」

「えっ?」

 一瞬、言葉の意味が理解できず琴美はきょとんとなった。しかし、直ぐに気付いて慌てて自分の胸を隠すと狼狽する。

「お、音羽ちゃんって、そーいうキャラだったの!?」

「うん~」

 それに対して音羽はなんのためらいもなく頷く。

「…………おとはがエロ乙女っていうのは、結構有名だよ?」

 また姉の悪い病気が出た、と呆れながら補足フォローする羽音だった。

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