道しるべ

 それぞれの物語

 それぞれのストーリー

 最初は一緒

 最期は一緒


 懐かしい音楽が運んでくれる

 心の物置にしまった微かな想い出

 今は人生の何ページ目なのだろう

 産まれる前に戻って確認するよ


 雪が降る

 雪が降る

 黙って静かに雪が降る

 最初のページが開かれる


 幾つのも季節が過ぎて

 少しばかり面白い事もあって

 失敗と後悔ばかりを繰り返して


 いつか見た遥かな景色

 光の速さで全ては幻になっていく

 明日が不安だけで構成されるなら

 いつの間にか水槽で泳いでいたんだね


 広い海は確かにそこに在って

 見上げれば果てしなく空は広がって

 どこまでだって行けるはずさ

 いつだって風は眩いところから吹いてくるよ

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