空のフタ

 さっきまでの青空がいつの間にか雲で埋め尽くされて

 不安なんてどこにもないのに不安になって

 降るでもなく晴れるでもなくただ満ちていく


 時間の感覚なくなって

 少し風が冷たくなって

 温かいコーヒーが恋しくなって


 さっきの汗がまた僕を冷やしてく

 少しゆっくりだった季節の足音が

 ほら、目の前で無邪気に遊んでる


 何だろう この何とも言えない気持ち

 どうにも言葉に出来なくてもどかしいよ

 帰った後に気付く忘れ物みたいに


 ぼうっと見上げるだけで幸せだから

 こんな風な空だって悪くはないね

 光でも射せばこれ以上ないくらい素晴らしいし


 刈り取られたばかりの田んぼ淋しそうで

 昔は子供たちが駆け巡ってただろうに

 かくれんぼの声の方が隠れちゃってるね


 いつもより早く暗くなって

 カラスたちはそっと闇の中に沈みます

 みんなみんな闇の玉手箱にしまうよ

 美しい伝説を語る星たちもみんな

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