苦しい

『苦しい』、なんて

とても言えない

俺の事なんかで、アナタの時間を無駄にさせたくないから


『辛い』なんて

言いたくないよ、だって心配させてしまうから


『助けて』なんて、もってのほかで

言ってしまえば、そこで

ゲームセット、アウト

自分の事が信じられなくなるから


『あぁ自分ってここまで弱かったのかな……?』

最近よく、考えてしまう思ってしまう


お願い、俺なんかに構わないで

アナタの大事な大事な時間を、

無駄になんかしないでよ、生きる意味の無いゴミの為になんか

使わないで、大切な時間を


ぼろぼろに傷ついた心は、

人を信用する事が出来なくなった


信じたって、どうせ裏切られるんだ

俺がアナタに渡せるモノは……信用、信頼……それくらいしか持ってなくて

けれど信用してしまったら怖くて仕方が無いんだ


『いつ裏切られるんだろう』

『いつ棄てられるんだろう』

『いつ消されるんだろう』

『いつ殺されるんだろう』


いつもいつも頭の中を、覆い隠す言葉は決まっていて

その言葉が俺から声を奪った、ココロを縛った、自由に振る舞えなくなった


人を『信用』してしまえば、必ず『裏切り』があって

知りたくて『近付いて』しまえば、必ず『棄てられる』んだ

思い出を『共有』してしまえばいつか、必ず『消される』んだろう

好意を持って『傍にいて』しまえば、必ず『殺される』んだろう、存在を思いを全てを


俺は何がしたい?

俺は何をして欲しい?

俺は何をしてあげられる?


ねぇ俺は……何をしたら良いんですか?


『ブス』

『キモい』

『死ねば良いのに』

『ウザい』

『要らないのにな』

『なんで生きてんの』

『来んなよ』

『笑うなよ、気色悪い』

そんな言葉の数々は、昔から言われてきたから

慣れたよ、言われてももう、傷付く心なんて

もう、もう無いんだよ……


ごめんね、面白みの欠けた奴で

ごめんな、不快な思いさせて

ごめんよ、こんな生きる意味なんて無いのに生きてて

ごめん、ごめんな、ごめんね、ごめんよ、ごめんなさい、すまない、すいません、すまん、すみません


生きてて御免なさい

息を吸ってて御免なさい

笑ってて御免なさい

不快にさせて御免なさい

泣いてて御免なさい

汚くて御免なさい

苦しんで御免なさい

悲しんで御免なさい

何もかもが、御免なさい










全てが無駄の繰り返し

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