第22話 扉

その扉は重くて分厚くて

押すのも気が引けるくらい

引くにも勇気が出ないくらい

目の前を絶望的に閉ざしている

それでもその先に続く道が

どこにつながっているのか

どんな景色が広がるのか

知りたくてノブに手をかけた

力を込めて扉を開く

ギギギとひずんだ音がして

あたりは一瞬のうちに

白い光に包まれる

まぶしさから目をそらさず

じっと外を見据えれば

視界に飛び込むのは

望んでいた新たな世界

そこは想像通りなのか

予想を裏切るものなのか

まだ何も分からない

でも今必要なのは

その分からないということで

分かることに嫌気がさした

ひねくれ者にはちょうどいい

扉を開けたその先に

さあ今踏み出そう

新しい歌を聴きながら

新しい運命と出会うために

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