第20話 少年
少年は立ち上がる
華奢な体にそぐわない大きな武器を携えて
その瞳はさながら戦場に赴く戦士のようで
目の前に迫りくる敵を鋭く見据えていた
少年は斬りかかる
汗を散らしながら闘いの場へ飛び込んで
水を得た魚のように数多の悪意をなぎ払い
わずかばかりの興奮をにじませ頬に流れる血をぬぐう
少年は目を開く
どんなに醜い真実でもすべてをその体に刻むため
決して視線はそらさずに真っすぐに前を見つめる
現実に押しつぶされそうになっても決して倒れない
少年は歩き出す
転がる屍を踏み越え血だまりの道を踏みしめて
迷いも不安もかなぐり捨ててひたすらその先の道を
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