不思議六 銅像

 校舎前に明るい表情の少年の銅像がある。この学校が男子校だった頃に卒業生が寄付したものだ。この銅像の少年の様に生徒達が明るく笑っていてほしいと願いを込めて贈られた。

 実は、この銅像は昔は校舎前でなく中庭の中央に置かれていた。


 銅像が中庭に置かれていた頃、中庭で怪我する生徒が続出した。その時、銅像は怪我をする生徒の方向に向いていたと言う。それを気味悪く思った校長が銅像を校舎前に置き、それ以来、中庭で怪我をする生徒は居なくなった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る