初めまして。拝見いたしました。
鬼って｢人を食う｣とか｢人の敵だ｣とか言われがちですけれども、この作品はそれらを通り越して深いですね…。鬼になっても女を見捨てなかった両親、女の願いを叶えてしまった行者、行者の血を口にした男、いずれもなんとも言えぬ業を感じました。
淡々とした表現の中に、彼らの哀しみが滲んでいるのが良いと思いました！

設定がいいですね！

描写が簡潔でありながらも、目に浮かぶようです。

恐ろしさのなかに美しさがひそみ、
その対比がより女の悲しみを強調していますね。

京極夏彦先生の作品が好きで多数読んでいるのですが
短編集の『鬼談』に収録されていそうな作品でとても興味深かったです。

いかにも怪談めいた雰囲気がとても良いです。