江戸の笑い話を思わせる軽快な四天王のコメディ。

話 全員が最強の四天王。しかし勇者が四天王の一角、タイターンを撃破。そのとき残りの三人の四天王のメンバーは―――。
 四天王のメンバーの三人の会話にリズム感があり、読んでいて楽しかったです。またストーリーはまるで「醒睡笑」といった江戸の笑い話のようで、「人物の考え方・行動の面白み」をライトに描かれている点がこの作品の持ち味だと思います。2500字という長さも絶妙でした。一人称ではなく三人称でまったくの外側から描いても登場人物の可笑しさが際立って面白いかなとも思いました。
 会話を基調にしたさっと読めて面白い、短編の持つ強みを最大限に生かしたいい短編でした。