第18話 痛み止め

私の手術(麻酔をした処置)はどこも切ってないので

管が抜けるとすぐに普通の食事になった。


ネットで調べてみると私と同じ手術をした人は

大抵の場合、長くても2~3日で退院するらしい。


私も手術したんだから退院は近いかな?と思っていたのに

先生からは退院どころか、原因も今後の予定も話されなかった。


手術したのが入院して5日目だったので、もう長いと感じ始めていた。


しかもお腹を切る手術をした同室の人たちが、どんどん退院していく。


私は貧血が酷かったのもあり、点滴も取れないままベッドの上でくすぶっていた。


そして他の手術をした人たちは、痛み止めを一日三錠までと先に渡されているのに

私だけは痛くなるたびにナースコールして一錠ずつ持ってきてもらわなきゃいけない。しかも手術日同様、ナースコールしてから持ってきてもらえるまでの時間が

中々に長い。


食事の時間に痛みが出ると食べる気を無くす。

そうすると一食抜く事になるから、出来るだけ食事時に痛みが出ないように

その前に痛くなりそうだったら先に飲みたいのだが


夫は「痛み止めなんてものは、飲まなくていいのだったら

出来るだけ飲まない方がいい」


と言うから私も毎回、かなり痛くなるまで我慢していた。

その上、わざわざ毎回ナースコールしてもらわなきゃいけない痛み止めは

気軽に頼めなくて精神的にも辛かった。


痛み止めは痛くなってから飲むと、効くのに時間がかかる。

だから食事が食べられなかったり、夜中だというのに眠れなかったり

痛みプラスアルファーの苦痛が伴うのだった。

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